2021年度活動計画と活動報告 | 立命館大学食総合研究センター
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活動計画


2021年度活動計画と活動報告

2021年度活動計画

・前年度に引き続き、各研究課題の遂行をおこないます。

・複数の研究テーマを組み合わせて、地域の企業、地方自治体とのプロジェクト研究や受託研究・共同研究を進めます。

・学生のPBLと連携した研究を本格的に展開します。

・シンポジウムやセミナーなど、学術的な成果発表の場を設けます。

2021年度活動報告

・シンポジウム「コロナ禍の下での食関連産業の現状と問題解決への試み」

ズーム・ウェビナーによるオンライン開催(2021年6月18日)

新型コロナウィルスによる食関連産業への深刻な打撃が1年以上継続しているという状況の下で、農業をはじめとする第一次産業、食品卸売業、食品小売業、外食産業など、食にかかわる様々な分野が置かれている現状を考察し、そこからの問題解決の試みを模索するためのシンポジウムを実施しました。内容としては、そうした危機的な現状に対してそれぞれの分野で試みられている問題解決のための諸方策についての事例を、産官学それぞれの立場の研究者や実践者が紹介し、ウィズコロナ・アフターコロナの時代における食品関連産業の進むべき方向について問題提起を行いました。(ウェビナー登録者92名)

・シンポジウム「ポストコロナ時代の食とホスピタリティの行方」

ズーム・ウェビナーによるオンライン開催(2021年9月22日)

コロナ禍によって人と人との接触をできるだけ制限するという「新しい生活様式」が定着し、人間相互のつながりや行動様式のあり方も変化しつつある中で、ホスピタリティのあり方が今後どう変化するのかを探るためにシンポジウムを行いました。ホスピタリティ文化の長い歴史を有する京都を事例として、伝統文化が疫病の襲来などの社会的危機にいかに適応して変化を遂げてきたのかの検討を通じて、新たなホスピタリティの文化的基礎を考察し、そのうえで、日本におけるホスピタリティ産業の現在と未来の姿の予測を目的として、ホスピタリティ産業の中心であるフードサービスおよび観光分野を中心に問題点の指摘と将来のあるべき方向性を探っていきました。(ウェビナー登録者79名)

・講演会「フレンチレストランのトップシェフからみた食の変容と課題」

対面開催(2021年11月5日)BKCコラーニングハウスⅠ C205教室

現代日本を代表するフレンチシェフの生江史伸氏(東京の三ツ星レストラン・レフェルヴェソンスのエグゼクティブシェフ)を講師にお迎えし、外食産業としての「ガストロノミーレストラン」の歴史と現代社会におけるその機能、未来に向けたトップシェフの社会的課題などについて講演会を実施しました。講演会に続いて、食マネジメント学会の2名の代表が生江シェフに直接質問をぶつけてそれに生江シェフが答えるという内容も織り込みました。生江シェフは単に一部の富裕な顧客だけを対象とするのではなくトップシェフが果たすべき現実社会との向き合い方についても熱心に学生に向かって語っていただき、久しぶりの対面での講演会に参加した100名近くの学生たちにとって、現在の食の課題や卒業後の自分の進路などについて考える良い機会となりました。

・食マネジメント学会学生企画「My茶づくり」(食総合研究センター後援)

2021年11月22日に対面で実施

島根県津和野町で香味園を営んでおられるフランス人と日本人の夫婦お二人をお呼びして、環境と体に優しい自然農について学び、現地で親しまれているノンカフェインの健康茶〈ざら茶〉・ほうじ茶・紅茶と和洋のハーブや漢方を、体調や気分、好きな香りと味わいでお好みに合わせて自分だけのブレンドを作るという実践講座を実施しました。実際に自然農で育てられたお茶の葉によるお茶を味わうことを通して、お茶の役割や豊かな暮らしとは何かを考え、講師の方と一緒にあたたかく、じんわりした心地よい余韻がそれぞれに残るそんな時間、空間を共有することができ、参加した学生の満足を実現するとともに、今後の学部での学びにも生かせるような体験ができました。

・シンポジウム「琵琶湖から世界へ 世界から琵琶湖へ 淡水魚をめぐる食文化およびビジネスの発展と創造」(食総合研究センターと食マネジメント学会の共催)

ズーム・ウェビナーによるオンライン開催(2022年3月2日)

現代日本において不当に低い位置づけをされている淡水魚の文化的価値を向上させ、伝統を継承しながらも、新しい販路や商品を開拓し、次の世代に湖魚食を継承し発展させていくために必要なことについて考えました。滋賀県農政水産部から「琵琶湖漁業の現状と取組」についてご講演をいただいたあと、漁業・食品加工業・外食産業・ジャーナリズム等で活躍する方々に、環境保全・新規参入・新商品開発・ICT利用や新規販路の開拓等に関する挑戦事例を紹介していただき、パネルディスカッションも行いました。

淡水魚食の盛んな諸外国では、スパイスやハーブを活かし、若者の食嗜好にも合う食べ方が豊富に存在します。エスニック・フード・ビジネスにおける潜在的需要の掘り起こしも含め、海外の食文化の知恵を取り入れた未来の郷土食としての淡水魚食の発展を提言しました。

学生・院生のセッションでも湖魚食に関する4つの研究発表を行いました。また、映像学部と食マネジメント学部のコラボプロジェクトによって制作された滋賀の食ビジネス応援動画(湖魚に関するもの4本、酒造りに関すもの2本)が上映されました。

(ウェビナー登録者103名)








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