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食マネジメント学会講演会(11/5)のご報告
§ 食マネジメント学会講演会(11/5)のご報告 §
立命館大学食マネジメント学会は食総合研究センター協力のもとに、11月5日に対面で上記の講演会を開催いたしました。
まずはじめに学会委員の平田さんから生江シェフの紹介がありました。平田さんが生江シェフについて
調べてパワーポイントにまとめ、ところどころコメントを入れながら話してくれました。
続きまして、生江シェフから「ガストロノミーレストラン」とは何かについてのお話、さらには
「これまでのフランス料理の発展の歴史」について南教授の解説も交えながらお話しくださいました。
近代フランス料理の父との異名を持つオーギュスト・エスコフィエがおこなった料理の革新については
その偉大な功績に感心させられました。エスコフィエが執筆した「ギッド・キュリネール(料理の手引き)」では、
伝統を受け継ぎながら、時代の嗜好に合わせて見た目の豪華さから味覚を重視した効率的でスピーディーな料理の提供へと
転換をはかろうとしたようです。ほかにも厨房の仕事の仕組みを変えたりしてそれが今の時代にも受け継がれていることを
お話しくださいました。
次に生江シェフからみた現在と未来の食の課題についてお話しくださいました。分子ガストロノミーのお話も出てきましたし、
普通は食べないであろう料理についての話題もありました。下記の右の写真にあるのは「コケ」の料理です。
コケはそのままでは食べられなくて多くの調理工程を経てようやく食べられるそうですが、それでもおいしくないそうです。
「パイナップルと蟻」の見る限りはお洒落な料理の紹介もありまして
蟻を怒らせると出る蟻酸の酸っぱさとパイナップルの甘さが絶妙な料理なのかもしれません。
そしてこれからのガストロノミーについて、もうおいしい食材や料理は出尽くしているので
今後は心理的なものが大切になってくるとお話しくださいました。
おいしいものを食べに行こうではなく、あのレストランにいけば自分が精神的に落ち着く、
明日への活力になるなどの付加価値が求められていくのかもしれません。
最後に学会委員の平田さんと安本さんが生江シェフに対して質問をおこないました。
サステナビリティを積極的に推進しているレストランに与えられる「ミシュラングリーンスター」についてや
料理のアイデアについて等を質問しました。
質問に対する生江シェフの回答はとても丁寧でわかりやすいものでした。
講演会はここで終了となったのですが、その後生江シェフは学生たちに囲まれて
質問をする一人ひとりに対し真摯にお答えくださっていました。
食マネジメント学部の学生にとってはトップシェフから生の声を聞くことは大変貴重な機会であり
今後自分が勉強したり進路を考えたりしていく上での良い学びになったことは間違いないでしょう。
大変お忙しい中、東京から来ていただいた生江シェフには心よりお礼申し上げます。
そして講演会に参加された学生の皆さん、個別にお申込みいただきご参加くださった一般のかたにも、心より感謝申し上げます。
ありがとうございました。
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