平成30年1月7日に開催いたします、第一回研究会の2講演の要旨につきまして
詳しくご紹介いたします。
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【13:15~14:15 講演1:疋田正博先生(株式会社シィー・ディー・アイ)】
タイトル:『嗜好品文化研究会の場合』
嗜好品文化研究会は、21世紀に入った2001年から嗜好品文化についての研究活動を細々と行っている小さな民間団体で、私もそのメンバーなのですが、私が経営しているCDIというシンクタンクが事務局を引き受けています。そういう立場から、研究会の沿革、構成メンバー、活動内容(研究会、一般普及、研究奨励事業)、その成果物、そして、これまでに出てきた主要な論点について、紹介申しあげたいと考えています。私どもの研究会は、「嗜好品をめぐる文化」についての研究が中心ですので、人文科学に偏っています。皆様がこれからおやりになる、自然科学・人文科学・社会科学を横断した総合的な嗜好品研究にどれほど役に立つかわかりませんが、何らかの参考になれば、幸いです。
【14:45~15:45 講演2:八十島安伸先生(大阪大学大学院)】
タイトル:『味覚報酬性の調節メカニズムと過剰摂取』
食の欲求行動や完了行動においては、動機づけ、報酬、学習などの心理的メカニズムが相互連関しながら、食物摂取量を調節している。一方、食物摂取に由来する快情動は、摂取を停止させる満足・満腹感を生み出す場合と、より摂取を促進する場合がある。後者の摂取促進の要因として味覚報酬性(「おいしさ」)があるが、その制御メカニズムにおける消化管ホルモンや血糖値などの生理基盤の作用には未解明な点が多い。本講演では、マウス実験モデルを用いたさまざまな行動テストなどの行動学的結果の一部を紹介したい。また、味覚報酬性の希求に基づくショ糖溶液の過剰摂取行動への消化管ホルモンの作用に関する研究結果についても議論したい。
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どうぞよろしくお願いいたします。
立命館大学国際食文化研究センター 食文化セミナー